親知らずを抜きに行った話

こんにちは。ウニです。

 

 成績発表で卒論に単位がおりたので、正式に卒業が決まりました。必死に頑張った就活の成果が無駄にならなかったことにほっとしつつ、モラトリアムの終わりを寂しく思っています。こんなに時間があっても、お金が無いと出来ないことはたくさんありますね。一人旅なんかは早々に諦めた私は、ふと思い出しました。

 

(つらつらと時系列で書きます。分かりづらいかもしれません。一番伝えたいことは4におっきく書いときますのでそこだけ読みたい方はスクロールでお願いします。) 

1.思い立ったきっかけ

 それは留学先のドイツへ発つ前の2016年7月。虫歯の治療をしに来ていた私は、レントゲンを前にこう告げられます。

 

「あー、親知らずがありますね。それも4本。すべて横に生えています」

 

 親知らず。名前は聞いたことがあるけど…。あまり実感はありませんが、レントゲンを見ると確かに、四隅に埋まっている歯のようなものを確認できました。どれも奥歯なのでそこそこの大きさ。

 歯医者さんによると、抜きたいならここでは無理なので、総合病院の口腔外科に行ってもらうとのこと。留学前であまり時間が無かったので、その時は「とりあえず大学生のうちに抜けばいっか」と考えて、虫歯の治療のみ行ってもらうことにしました。

 

 あれから3年近く。ちょうど虫歯も出来てきちゃったし(?)親知らず抜いてもらおうかな、と軽い気持ちで同じ歯医者を予約。今回の虫歯は麻酔が必要らしく次回に予約を取り、紹介状を書いてもらうことに。

 レントゲンを撮り、同じように見ながら説明を受けると、歯科衛生士さんがぽつり。

 

「このタイプの親知らずは生えてくることないですからね」

「えっ?生えてこないんですか?」

「完全に埋まってて、水平なので歯茎から出てくることは無いと思います」

 

 そんなことあるんだ。じゃあ抜かなくてもいいんじゃ、と思う私を残して、衛生士さんは行ってしまいました。

 

2.抜かなくてもいい?

 代わってやってきた先生にも話を聞くと、やっぱり「永久に生えてくることはないだろう」とのこと。

 私が親知らずを抜こうと思っていたのは、「このまま歯が成長したら隣の歯を押しまくって出てくるのでは」と考えていたから。ですが、「引っかかっているからこのままなのでは」というのが先生の考えのようでした。

 ただ、先生はちょっと困った顔をしながら「ただ、生え方が良くないので、将来的に痛みが生じたり、親知らずが隣の歯を押してできた隙間が虫歯になりやすい可能性は否定できません。私たちは立場上抜いておくことをおすすめしますが、施術もかなりしんどいと思いますし、4本同時に抜くとなると全身麻酔を伴うオペとなります。最終的な決断はお任せするしか…」と言ってくれました。

 

 う~ん…。困りました。どうしよう。

生まれてこの方、幸運ながら大きな病気ひとつせずにここまで来た私は、病院が大の苦手です。予防接種すら毎回嫌なのに、全身麻酔を伴う、しんどい手術。緊急性が無いのなら、このまま放っておくのも手でしょう。お金もかからないし。

 

ただ、今のうちに手術をしておきたいなと思う理由が何点かあって

 

・腫れや痛みを伴うから休みを自由にとれる今の方が良い

・妊娠中や他の大きな病気の治療中は歯の治療が出来ないので健康なうちに

・若いときのほうが治癒しやすい+骨と歯根が癒着していないので施術しやすい

 

3点すべてネットからの知識なのですが、特に1番目は社会人になってからだと大変だろうな、ということで、やっぱり今のうちに抜歯しておくことに決めました。

 

この日は紹介状を書いてもらい、歯石をとって帰宅しました。

初診料+レントゲン+紹介状+歯石とり で4500円程度をお支払い。

3.大学病院へ

 2日後の今日、予約を取って大学病院へ。新しくキレイで好印象。食堂やパン屋さん、コンビニ、コーヒーショップとなんでもあってすごい。

 初診なので診察券を作り、口腔外科の受付に提出。しばらく待っていると、レントゲンを撮ってねとの指示があったので他の階に移動して撮影。その後先生に呼ばれました。若い女性の方でした。

 今かかっている病院や薬などの簡単な問診と、紹介状の内容確認。

 

「親知らず4本の抜歯、全身麻酔でご希望ですがお間違えないですか?」

「はい。間違いないです。」

 

おやつを食べるか、時間はバラバラか等も聞かれてちょっと恥ずかしかったです(笑)

さて、ここまでは良かったのですが、衝撃の事実が。

 

「大学生さんですよね。今春休みなのでオペが大変混みあっていまして…4月のご予約でも大丈夫でしょうか?」

「えっ……と、4月は困ります。引っ越すので」

 

 きょとんとする先生。少し後に、卒業、と呟いた声が聞こえたので、そうですと返事。途端に顔を曇らせる先生に、一抹の不安がよぎりました。

 

「春休みということもあって、三月までオペがいっぱいなんです」

 

一応希望の日程を2つ伝えましたが、どちらも一日中いっぱいでした。

衝撃だったのは、全身麻酔での抜歯は3泊4日で行われるということ。1泊か長くて2泊かなと思っていたので、空けられる日程がほとんどありませんでした…。

 

 結局、「社会人になったら大変かもしれませんが、引っ越し先で抜いてください」と言われ、退出しました。先生は不診で通してくれようと交渉してくれたのですが、先にレントゲンを撮っちゃったので、結局初診料とレントゲン代をお支払いしました。決死の覚悟はなんだったのか。

 

というわけで、親知らずを抜きに行ったのに抜かずに帰ってきたのが今日の親知らずレポです。タイトル詐欺でごめんね。

 

4.親知らず抜歯を考えている方へ

 結局合計7000円前後を虚無に捧げただけで何もせず終わってしまった私の親知らず抜歯計画ですが、悔しいので今回得た知識や教訓をここに書いておきます。

 

・生えてこない親知らずもある。

・親知らずの抜歯はふつうの歯医者さんではなく口腔外科。紹介状が必要な可能性高。

・紹介状代、レントゲン代などの費用が手術や入院とは別にかかる。

・埋没した親知らずを複数本抜く場合は全身麻酔が必要。

・その場合3泊4日の入院生活。

・大学病院は予約制でも2週間~1ヶ月後までいっぱい(休み期間は特に)

 

 こう考えるとやっぱり大学生のうちに抜いとくのがいいと思います。3泊4日だしね。もし迷ってる大学生の方いたら長期休み以外が狙い目ですよ。3年生とか就活終わった4年生とか特に(ゆるゆる文系並感)

 

 私の親知らずをどうするかはしばらく悩もうと思います。今のところ痛みも違和感も一切ないしね。

 

長々お付き合いいただきありがとうございました。